🕯絵ろうそくまつりを巡る🕯 御薬園④

ハートのオブジェを通り過ぎ、池に浮かぶ亀島を通り過ぎてさらに奥へ。
そろそろこの夢のような光に憩う御薬園でのひと時も終わりへと差し掛かっていきます。
祭の主役である絵ろうそくを惜しげなく見せたところで、美しい絵ろうそくの並びはそのままに、また一つ違った表現をみせてくれます。
今度は絵ろうそくの引き立て役であった雪や灯篭たちを目立たせて。気づけばどこからか琴の雅な音色も聞こえてきます。

亀島の楽寿亭を通り過ぎた先には、闇に沈んだ雪の中で光の群体が浮かび上がります。
一面にずらっと、た盛られたご飯のような雪山の内側から雪を透かして明かりが零れ出ています。
小さなかまくらのようなそれらが付かず離れずたくさん並んでいる様子は、小人の集落のよう。とても可愛らしくユーモラスです( ´∀` )

そしてこれまで道を作り私たちを導いてくれた辺り一面の竹灯籠の中でも、ひときわ大きく太い竹灯籠。絵ろうそくのための小さめの竹灯籠も竹特有のしなやかな優美さを美しく表現していますが、こちらの竹灯籠は竹がまさしく主役であり、燃え盛る炎を連想させるようなメリハリのある赤と黄色の光源を使い、竹の内側から滲み出る竹の強靭さと逞しさを光の演出でで可視化しているように感じられます。

竹はしなやかな美しさも魅力の一つですが、同じく強靭で加工に富み、冬になっても青々と何十年と枯れることなく繁栄する姿は、古来から清浄で神聖な植物として神事にも利用されます。
その堂々たる存在感と生命力は、伐採され加工された今でも、変わることはありません。
御薬園という歴史深いステージでも違和感なく調和を生み出し、繊細な美しさと強靭でたくましい美しさ、この二面を申し分なく表してくれた巧みな演出に、とても満足できました✨