めくるめく雪と明かりが織りなす御薬園の心字池も一周しきり、道のりもあと少しというところまで来ました。
来場者の足取りも心なしか名残を惜しむように緩やかな気がしました。
初めは絵ろうそくの模様も鮮やかに細く長い姿で火を湛えていた絵ろうそくたちも、時間の経過に比例して、だんだんと短くなっていきます。
それでも炎の大きさは衰えることなく、大きく揺らめきながら燃えています。もともと和ろうそくは溶けた蝋が蝋燭の側面を伝うことが少ない蝋燭ではありますが、ゆっくりと蝋が伝っていく様子は模様を隠してはしまいますが、思わずじっくりと見ていたくなるほどの不思議な魅力があります。
長い炎がたなびく姿や、溶けた蝋がゆっくりと伝い落ちていく様子は時がゆっくりと流れているように感じさせるような独特の風情があります。

思い返せばあっという間。どの展示も工夫とユーモアに満ちていて、全く飽きることがありません。
とても素敵で特別な経験になりました。来年はより自由に気兼ねなく開催できることを祈りながら、締めくくることにいたします。

是非、お越しいただいた方も、お越しになれなかった方も、来年は一人でも多くの方と楽しんでいただけたらな、と思います。
ご覧いただき、ありがとうございました。